健診で「血圧が高い」と言われたら?高血圧の基準と受診の目安

健康診断や家庭で血圧を測ったときに、「血圧が高い」と言われたことはありませんか?

高血圧は、初期には自覚症状がほとんどないため、「症状がないから大丈夫」「痛くもかゆくもないから平気」とそのままにしてしまう方も少なくありません。

しかし、高血圧が長く続くと、心臓や脳、腎臓などの血管に負担がかかり、脳卒中や心臓病、腎臓病(慢性腎臓病:CKD)などにつながることがあります。

この記事では、血圧がどのくらいから高いのか、健診で高血圧を指摘された場合にどうすればよいのか、受診の目安について内科医が分かりやすく解説します。

【目次】

  1. そもそも「高血圧」とは?

  2. 血圧が高いとき、どのくらいで受診したらいい?

  3. 「血圧140/90」は高血圧?

  4. 血圧が高くても症状がないのはなぜ?

  5. 高血圧を放置するとどうなる?

  6. 高血圧と腎臓にはどんな関係がある?

  7. 家庭血圧はどうやって測ればいい?

  8. 血圧が高かったら薬を飲むの?

  9. こんな場合は早めに医療機関へ

  10. 西早稲田・高田馬場で高血圧の診療を受けたい方へ

  11. 受診方法・予約方法について

  12. 関連記事(高血圧のお悩み解決シリーズ)

  13. 監修者情報

1.そもそも「高血圧」とは?

血圧とは、心臓から全身へ血液を送り出すときに、血管の壁にかかる圧力のことです。

血圧には、

  • 収縮期血圧(上の血圧): 心臓がギュッと収縮して血液を送り出したときの最も高い血圧

  • 拡張期血圧(下の血圧): 心臓が拡張して血液をためているときの最も低い血圧

があります。

血圧は測定する場所や条件(緊張、運動、気温、会話、睡眠不足など)によって常に変動するため、1回の測定値だけで高血圧と判断するのではなく、繰り返し測定して評価することが重要です。

また、診察室血圧と家庭血圧では基準の考え方が異なるため、健診や医療機関で高い血圧を指摘された場合には、ご自宅で家庭血圧を測定しておくと診断の非常に大切な参考になります。

2.血圧が高いとき、どのくらいで受診したらいい?

健診で「血圧が高いので病院を受診してください」「要再検査」「要精密検査」と言われた場合には、自覚症状がなくても一度医療機関で相談することをおすすめします。

特に、以下のような場合には、血圧だけでなく心臓・腎臓・血管全体のリスクを評価することが大切です。

  • 何度測っても血圧が高い

  • 家庭血圧でも高い数値が続く

  • 健診で繰り返し高血圧を指摘されている

  • 糖尿病がある

  • 血液検査で腎機能低下を指摘されたことがある

  • 尿検査で尿蛋白を指摘された

  • 脂質異常症(高コレステロール・中性脂肪)がある

  • 喫煙している

自覚症状がない段階で早めに受診し、血管の状態や併存する生活習慣病をチェックしておくことが、将来の重大な病気を未然に防ぐ鍵となります。

3.「血圧140/90」は高血圧?

「血圧が140/90だったけれど、病院に行った方がいい?」と疑問に思われる方は非常に多くいらっしゃいます。

結論から言うと、「140/90 mmHg」は病院で高血圧と診断される明確な基準値です。

ここでは、「診察室血圧」と「家庭血圧」を分けて説明するのがポイントです。

日本高血圧学会のガイドラインでは、以下のように基準が定められています。

測定場所 高血圧を考える目安 備考
診察室血圧(病院・健診) 140 / 90 mmHg 以上 緊張で高めに出やすい(白衣高血圧など)
家庭血圧(ご自宅) 135 / 85 mmHg 以上 リラックスした普段の血圧。診察室より5 mmHg低く設定

病院や健診では緊張によって血圧が一時的に上がりやすいため、診察室血圧は「140/90 mmHg以上」が高血圧の目安です。一方、ご自宅で測る家庭血圧は「135/85 mmHg以上」が高血圧と判定されます。

家庭血圧で135/85 mmHgを超えている場合は、放置せず医療機関でご相談ください。

4.血圧が高くても症状がないのはなぜ?

「血圧が150を超えているのに、頭痛も何もないから大丈夫」と考えてしまう患者さんは少なくありません。

しかし、高血圧は、かなり高い値になっても症状がないことがほとんどです。

血管の内側には痛みを感じる神経がないため、強い圧力がかかり続けて血管壁が傷ついていても、体が自覚できるサインとして現れません。

そのため、

「症状がない=血圧による影響がない」とは決して言えません。

長期間高い血圧が続くことで、自覚症状のないまま心臓・脳・腎臓などの太い血管・細い血管に静かに負担がかかり続けています。

5.高血圧を放置するとどうなる?

高血圧を放置すると、血管への強い負担が慢性化し、血管が硬く厚くなる「動脈硬化」が急速に進行します。

特に知っていただきたいのは、「高血圧と腎臓はお互いに強く影響し合っている」という点です。

6.高血圧と腎臓にはどんな関係がある?

高血圧と腎臓には、切っても切れない深い相互関係があります。

  • 高血圧 → 腎臓への負担

    腎臓は、全身の血液をろ過して老廃物や水分を尿として排泄する「毛細血管の塊」のような臓器です。高血圧が長期間続くと、腎臓の細い血管に強い圧力がかかり、血管が硬くなってろ過機能が徐々に低下してしまいます。

  • 腎臓の病気 → 高血圧

    一方で、腎臓の働きが悪くなると、余分な塩分や水分の排泄が滞ったり、血圧を上げるホルモンが過剰に出たりして、さらに血圧が上昇してしまいます。

つまり、「高血圧が腎臓を悪くし、悪化した腎臓がさらに血圧を上げる」という悪循環に陥ってしまうのです。

そのため、高血圧を指摘された場合には血圧の数字だけを見るのではなく、

などを含めて全身を総合的に評価することが極めて重要です。

6.家庭血圧はどうやって測ればいい?

ご自宅での家庭血圧の記録は、普段の本当の血圧状態を知るための最も信頼できる情報です。

測定の基本ポイント

  • 朝・晩の1日2回測定:

    • 【朝】起床後1時間以内、排尿後、朝食や服薬の前、座って1〜2分安静にしてから

    • 【晩】就寝前、座って1〜2分安静にしてから(入浴直後やお酒を飲んだ直後は避ける)

  • 安静にしてから測る: 椅子に座って足を組まず、リラックスした状態で深呼吸します。カフ(腕帯)は心臓の高さに合わせます。

  • 同じ条件で測定する: 毎日できるだけ決まった時間・姿勢・環境で測定します。

  • 1回だけで判断しない: 1回の測定値で一喜一憂せず、数日〜一定期間測定を継続します。

家庭血圧の記録を持って受診すると、医師が日々の血圧の推移を正確に把握でき、的確な診断や治療方針を考えるうえで非常に役立ちます。

7.血圧が高かったら薬を飲むの?

「血圧が高いと言われたら、すぐに一生薬を飲まなければならないの?」と不安に思う患者さんも多くいらっしゃいます。

しかし、「血圧が高い=すぐ薬」ではありません。

治療方針は、血圧の程度だけでなく、

  • 年齢

  • 心血管リスク

  • 糖尿病

  • 腎臓病(腎機能・尿蛋白)

  • 脂質異常症

  • 喫煙歴

  • これまでの病歴やご家族の病歴

などを総合的に考えて決めます。

軽度から中等度の高血圧で臓器障害のリスクが低い場合は、まず「減塩(1日6g未満目標)」「適度な有酸素運動」「適正体重の維持」「節酒・禁煙」といった生活習慣の改善からスタートします。生活改善を行っても目標値に届かない場合や、すでに血管や腎臓へのリスクが高いと判断される場合に、患者さん一人ひとりに適したお薬を相談しながら選択していきます。

8.こんな場合は早めに医療機関へ

以下のような状態に当てはまる場合は、放置せず早めに医療機関をご受診ください。

  • 健診で高血圧を繰り返し指摘された

  • 家庭血圧が高い状態(135/85 mmHg以上)が続いている

  • 血圧が以前より明らかに上昇してきた

  • 尿蛋白を指摘された

  • 腎機能低下を指摘された

  • 糖尿病も一緒に指摘されている

⚠️ 非常に高い血圧 + 症状がある場合

血圧が非常に高い状態(上が180以上、下が110以上など)に加えて、以下のような症状がみられる場合は、脳血管障害や急性心疾患などの緊急性の評価が必要になります。速やかに救急外来や医療機関へ連絡・受診してください。

  • 強い頭痛

  • 胸痛・胸の締め付け感

  • 息苦しさ・呼吸困難

  • 手足の脱力やしびれなどの神経症状

  • ろれつが回らない、意識障害

  • 視野の異常、物が二重に見える、急激な視覚異常

9.西早稲田・高田馬場で高血圧の診療を受けたい方へ

新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ、西北診療所では高血圧の診断・治療だけでなく、糖尿病、脂質異常症、腎臓病など、高血圧と関連する生活習慣病や腎臓疾患についても総合的に診療しています。

当院の院長は総合内科専門医・腎臓専門医として、血圧の数値管理だけでなく、将来的な動脈硬化や腎機能低下をトータルで防ぐ診療を行っております。健康診断で血圧が高いと言われた方や、家庭血圧が高く受診を迷っている方もどうぞお気軽にご相談ください。

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10.受診方法・予約方法について

当院では、患者様がご都合に合わせてスムーズに受診していただけるよう、以下の体制をとっております。

  • ① 予約なし(一般内科・生活習慣病・健診再検査)

    • 直接ご来院いただけます。

    • 受付順に順番の記載された「ナンバープレート」をお渡しし、番号順にご案内いたします。健診結果表や家庭血圧の手帳・記録アプリ画面をお持ちの方はご持参ください。

  • ② WEB予約

    • 現在準備中であり、今年度内での運用開始を予定しております。 開始となりましたら、院内掲示およびホームページにてお知らせいたします。

11.関連記事(高血圧のお悩み解決シリーズ)※準備中

  • 血圧140/90は高血圧?

  • 家庭血圧と病院で測る血圧、どちらを信じる?

  • 血圧160は危険?受診の目安

  • 高血圧の薬は一生飲む?

  • 高血圧と糖尿病の関係

  • 高血圧と腎臓病の関係

  • 朝の血圧が高いのはなぜ?

  • 血圧の上と下、どちらが重要?

12.監修者情報

監修:西北診療所 院長 羽田野 実

(日本内科学会認定 総合内科専門医 / 日本腎臓学会認定 腎臓専門医)

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