【はじめに】

「夜中に息苦しくて目が覚め、起き上がると少し楽になる」

「ここ数日で足がパンパンにむくみ、体重が急に増えた。少し歩いただけで息が切れる」

このようなお悩みはありませんか?横になると息苦しさが強くなり、座ると楽になる症状は、心臓のポンプの働きが急に落ちて肺に水がたまる急性心不全(または慢性心不全の急な悪化)の代表的なサインです。

急性心不全は、数時間〜数日で急速に悪化し、命に関わることがある状態です。背景に心筋梗塞や不整脈が隠れていることもあります。この記事では、総合診療医の立場で、危険なサイン・受診の目安・当院での初期対応を分かりやすく解説します。

夜間に横になると息苦しくなる急性心不全の症状【目次】

  1. 新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ
  2. 急性心不全とは(なぜ横になると苦しくなるのか)
  3. 急に悪くなる主な原因(きっかけ)
  4. 受診の目安(救急車を呼ぶべき症状)
  5. 当院(西北診療所)での診断と初期対応(心エコー・胸部レントゲン・急性期病院との連携)
  6. よくある質問(FAQ)
  7. まとめ:危険な症状と高度医療機関への連携
  8. 受診方法・予約方法について
  9. 監修者情報

1.新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ

西北診療所は、新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様の「かかりつけ医」として、幅広い内科の診療を行っています。

息苦しさやむくみは、心臓だけでなく、肺・腎臓・貧血など様々な原因で起こります。当院では、心エコー・胸部レントゲン・心電図・血液検査をその日のうちに行い、原因を見極めます。危険な状態と判断した場合は、すぐに急性期病院へご紹介・搬送の手配を行い、退院後の継続管理は当院で担います。

2.急性心不全とは(なぜ横になると苦しくなるのか)

心不全とは、心臓のポンプの働きが弱まり、体に必要な血液を十分に送り出せなくなった状態です。このうち、症状が急に現れたり、急に悪化したりした状態を急性心不全といいます。

横になると苦しくなるしくみ

心臓のポンプが追いつかなくなると、血液が肺にうっ滞し、肺に水がしみ出します(肺うっ血)。横になると、足にたまっていた血液が心臓や肺に戻ってくるため、肺の水がさらに増えて息苦しくなります。そのため、上半身を起こすと楽になる(起坐呼吸:きざこきゅう)のが特徴です。

主な症状

  • 横になると息苦しい、夜中に息苦しくて目が覚める
  • 少し動いただけで息切れする
  • ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音、泡のようなピンク色の痰
  • 足や顔のむくみ、数日での急な体重増加
  • 食欲低下、お腹の張り、だるさ

3.急に悪くなる主な原因(きっかけ)

急性心不全は、次のような病気やきっかけで起こります。

  • 心臓の病気:心筋梗塞・狭心症、不整脈(心房細動など)、心臓弁膜症、心筋症
  • 血圧の急な上昇:高血圧のコントロールが悪い状態
  • 体の水分・塩分のとりすぎ:塩辛い食事、利尿薬などのお薬の飲み忘れ
  • 感染症:肺炎やかぜをきっかけに心臓の負担が増える
  • 腎臓の働きの低下:慢性腎臓病などで、水分を尿として出せなくなる
  • 貧血・甲状腺の病気・過労など

すでに慢性心不全と診断されている方は、これらのきっかけで急に悪化することがあります(急性増悪)。

4.受診の目安(救急車を呼ぶべき症状)

🚑 すぐに救急車(119番)を呼ぶべき症状

  • 安静にしていても息苦しく、横になれない
  • 胸の痛み・締めつけ感が15分以上続く
  • 冷や汗、顔色が悪い、唇が紫色
  • 意識がもうろうとする、失神した
  • 泡のような(ピンク色の)痰が出る

当日中に受診が必要な症状

  • 夜間に息苦しくて目が覚めるが、起き上がると落ち着く
  • 2〜3日で体重が2kg以上増え、足のむくみがある
  • 以前より明らかに少ない動作で息が切れる

☠ やってはいけないNGな自己判断 ☠

  • 「年のせい」「かぜだろう」と、息苦しさを我慢して様子を見る
  • むくみがあるからと水分を極端に減らす、または利尿薬を自己判断で増やす・やめる
  • 息苦しいのに無理に横になって休む(上半身を起こした姿勢のほうが楽になります)

5.当院(西北診療所)での診断と初期対応(心エコー・胸部レントゲン・急性期病院との連携)

原因を調べる検査

  • 酸素飽和度(SpO2)・血圧・脈拍:呼吸と循環の状態をすぐに確認します。
  • 心電図:心筋梗塞や不整脈がないかを確認します。
  • 胸部レントゲン:肺に水がたまっていないか、心臓が大きくなっていないかを確認します。
  • 心エコー:心臓のポンプの働き、弁の状態、心臓のまわりの水の有無を、その場で確認します。
  • 血液検査:心臓の負担の程度を示すBNP、貧血、腎臓の働き、電解質(ナトリウム・カリウム)などを調べます。

初期対応と連携

  • 入院が必要な場合:酸素の値が低い、心筋梗塞が疑われるなど、重症と判断した場合は、急性期病院へご紹介し、救急搬送の手配を行います。
  • 外来で治療できる場合:比較的軽症で状態が安定している場合は、利尿薬などのお薬を調整し、数日以内に再診して体重・むくみ・検査値の変化を確認します。
  • 退院後の管理:入院治療を終えた方は、当院で体重・血圧・腎臓の働きを見ながらお薬を調整し、再入院を防ぎます。心臓と腎臓は互いに影響し合うため、腎臓専門医の立場からも管理します。通院が難しい方は訪問診療でも対応します。

6.よくある質問(FAQ)

Q1. 心不全は治りますか?
A. 急性心不全は、治療で症状が落ち着くことが多い一方、原因となる心臓の病気が残っている場合は、再び悪化しやすい状態が続きます。毎日の体重測定・減塩・お薬の継続で、悪化を防ぐことが大切です。

Q2. 毎日の体重測定はなぜ大切なのですか?
A. 体にたまる水分は、息苦しさより先に体重の増加として現れます。毎朝、トイレの後・朝食前に測り、2〜3日で2kg以上増えたら早めに受診してください。

Q3. 夜間や休日に息苦しくなったらどうすればよいですか?
A. 安静にしても息苦しい、横になれないなどの場合は、迷わず救急車を呼んでください。判断に迷う場合は、東京消防庁救急相談センター(#7119)に相談する方法もあります。

7.まとめ:危険な症状と高度医療機関への連携

横になると息苦しい、夜中に息苦しくて目が覚める、急なむくみと体重増加は、急性心不全のサインです。安静時の息苦しさ、胸の痛み、冷や汗がある場合はすぐに救急車を呼んでください。当院では、検査で原因と重症度を見極め、必要な方は急性期病院へ速やかにおつなぎし、退院後の管理まで地域で支えます。

8.受診方法・予約方法について

当院では、患者様がご都合に合わせてスムーズに受診していただけるよう、以下の体制をとっております。

  • ① 予約なし
    • 直接ご来院いただけます。
    • 受付順に順番の記載された「ナンバープレート」をお渡しし、番号順にご案内いたします。お薬手帳や、健診結果をお持ちの方はご持参ください。
  • ② WEB予約
    • 現在準備中であり、今年度内での運用開始を予定しております。開始となりましたら、院内掲示およびホームページにてお知らせいたします。

受診のご案内(西北診療所)

ご予約なしでも受診いただけます(受付順)。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

☎ 03-3203-5660(タップで発信)

診療時間 月 火 水 木 金 土
9:00〜12:30 ○ ○ ○ ○ ○ △
14:30〜18:00 ○ ○ - ○ ○ -

△土曜は9:00〜12:00/受付は診療終了の15分前まで
休診日:第5土曜日・日曜日・祝日

※発熱のある方は、来院前にお電話ください(専用の隔離室へご案内します)。

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-12-4(JR高田馬場駅・東京メトロ副都心線 西早稲田駅)
▶ アクセス・地図はこちら ▶ 診療日カレンダー

9.監修者情報

監修:西北診療所 院長 羽田野 実

(日本内科学会認定 総合内科専門医 / 日本腎臓学会認定 腎臓専門医)

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