【お答え】

「痛風の激痛がないから」と放置せず、お時間を見つけて3か月以内に一度医療機関を受診し精密検査及び生活指導をを受けてください。

血清尿酸値が7.0mg/dLを超える高尿酸血症は、激痛の痛風発作だけでなく、腎臓に尿酸結晶が溜まって「痛風腎(つうふうじん)」「尿路結石」「動脈硬化」を静かに進行させます。 当院では日本内科学会認定 総合内科専門医・日本腎臓学会認定 腎臓専門医である院長が、尿酸病型分類やプリン体・アルコール制限を含む専門的な食事栄養指導を行い、腎臓と血管を守る最適な治療をご提案いたします。

【目次】

  1. 新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ

  2. 「痛風が出ていないから放置」が危険な理由(痛風腎・尿路結石・動脈硬化について)

  3. 高尿酸血症の病型分類と【専門食事ガイド】プリン体が多い食品・尿酸値を下げる食事法

  4. 当院(西北診療所)での精密検査と治療管理(尿酸降下薬)

  5. よくある質問(FAQ)

  6. まとめ:危険な症状と当院の対応(高度医療機関連携)

  7. 監修者情報

1. 新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ

「健康診断で尿酸値が8.0mg/dLを超えて『要再検査』の通知が届いた」

「痛風の発作で足が痛くなったことはないが、どんな食事に気をつければいいのか知りたい」

「お酒が好きでプリン体を気にしているが、具体的に何を控えて何を食べればいいのか分からない」

新宿区・高田馬場・早稲田エリアにお住まいの皆様や近隣でお勤めの皆様から、このような健康診断での尿酸値の異常や食事管理についてのご相談を非常に多くいただきます。

尿酸値の異常は「痛風発作で足が痛くなってから考えればよい」と思われがちですが、それは大きな誤解です。自覚症状がない間にも、血液中に溶けきれなくなった尿酸の鋭い結晶が腎臓の組織や全身の血管に静かに沈着し続けています。お薬による治療だけでなく、日頃の食事で「プリン体が多い食品」を正しく把握し、「尿酸の排泄を助ける食事」を実践することが将来の腎不全や心臓病を防ぐ強力な盾となります。西北診療所では地域のかかりつけ医・腎臓専門医として、安心の診療と実践的な栄養指導を提供しております。

2. 「痛風が出ていないから放置」が危険な理由(痛風腎・尿管結石・動脈硬化について)

「足が痛くないから大丈夫」という油断が、不可逆的な内臓障害を招く最大の落とし穴です。

当院での専門的なアプローチ

※高尿酸血症と腎機能障害についての詳細な内容が知りたい方はこちらを参照ください。ややマニアックな内容ですが、なぜ尿酸を下げる必要があるか理解力が深まるかと思います

  • 腎臓の組織が破壊される「痛風腎(慢性腎臓病CKD)」の阻止

    尿酸は血液に溶けにくく、過剰になると微小な結晶となって腎臓の細い管(尿細管や間質)に沈着します。これが慢性的な異物炎症を引き起こして腎機能を奪う「痛風腎」となり、長期間検査を受けず病態が進行すると人工透析が必要な腎不全へと進行してしまうため、厳格な管理が不可欠です。

  • 転げ回る激痛を招く「尿路結石」の予防

    高尿酸血症の方の尿は酸性に傾いていることが多く(酸性尿)、尿の中で尿酸が結晶化して腎臓や尿管に石を作ります。背中や脇腹の激痛や血尿発作を防ぐため、尿の酸性度をコントロールします。

  • 心筋梗塞や脳梗塞を招く「全身の血管障害」の予防

    尿酸値が高い状態は、血管の内側の壁(血管内皮)を傷つけて動脈硬化を急速に早めます。高血圧や脂質異常症、糖尿病と重なることで心臓病や脳卒中のリスクが跳ね上がります。

3. 高尿酸血症の病型分類と【専門食事ガイド】プリン体が多い食品・尿酸値を下げる食事法

血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を「高尿酸血症」と診断します。体内での原因によって「尿酸排泄低下型(約6割)」「尿酸産生過剰型(約2割)」「混合型(約2割)」に分類されますが、どのタイプであっても食事の工夫が治療の基本です。

プリン体が多い食品一覧(1日400mg以下が目安)

プリン体は細胞の核に含まれる成分で、体内で分解されると尿酸になります。レバーや魚介類の乾物、白子などに極めて多く含まれます。

含有量のレベル 目安(100gあたり) 代表的な食品 食事の注意点
極めて多い 300mg以上 鶏レバー、白子(タラ・フグ)、あん肝、マイワシ干物、アジ開き干物、煮干し、かつお節、ビール酵母 日常的な過剰摂取は避ける(おつまみ等で少量にとどめる)
多い 200〜300mg 豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、エビ(クルマエビ・大正エビ等)、サンマ干物、肉汁・濃いスープ(ラーメンの豚骨・鶏白湯スープ) 週に食べる回数を調整し、ラーメンのスープは飲み干さない
中程度 50〜100mg 牛肉・豚肉・鶏肉の赤身、マグロ、サケ、サバ、アジ、納豆、豆腐 適量であれば良質なタンパク源として摂取して問題ありません
極めて少ない 50mg以下 鶏卵、牛乳・ヨーグルト・チーズ、米、パン、うどん、そば、野菜類、果物、海藻、キノコ 尿酸値を上げにくい安心の食品群です

※植物性食品(ほうれん草、ブロッコリー、豆類など)にも一部プリン体が含まれますが、近年の大規模研究では「植物性プリン体は血清尿酸値を上げにくい」ことが判明しています。極端に制限する必要はありません。

② 尿酸値を下げる・痛風を防ぐための推奨食事療法

  • 低脂肪の乳製品を毎日摂る(牛乳・無糖ヨーグルト等)

    牛乳に含まれるタンパク質(カゼインやホエイ)が分解されると、腎臓からの尿酸排泄を強力に促進する作用があります。1日1杯の牛乳やヨーグルトの摂取は痛風リスクを下げる効果が証明されています。

  • アルカリ性食品を積極的に摂る(野菜・海藻・キノコ類)

    尿酸は「酸性の尿」では溶けにくく石(結石)になりやすいですが、「アルカリ性の尿」ではよく溶けます。ひじき、わかめ、昆布、キャベツ、大根、ごぼう、ほうれん草などをたっぷり食べて、尿を弱酸性〜中性(pH 6.2〜6.8)に保つことが結石予防に不可欠です。

  • 水分をしっかり摂る(水やお茶で1日2リットル以上)

    尿量を増やすことで、尿酸を尿と一緒に体外へどんどん洗い流します。心臓や腎臓の水分制限がない方は、1日2Lを目安にこまめに水分を補給しましょう。

  • アルコールと果糖(ジュース・清涼飲料水)を控える

    • アルコール: ビールだけでなく、焼酎、ウイスキー、ワインなど「お酒の種類に関わらず、アルコールそのものが体内で尿酸を大量に作り、さらに腎臓からの排泄を邪魔する」作用があります。休肝日を週2日以上設け、純アルコール量20g(ビール500ml、日本酒1合程度)以内に抑えましょう。

    • 果糖(フルクトース): ジュースやお菓子に含まれる果糖や果糖ぶどう糖液糖は、肝臓で分解される際に尿酸の産生を急増させます。甘い清涼飲料水は控えましょう。

4. 当院(西北診療所)での精密検査と治療管理

当院では、お体に負担をかけずに尿酸の病型と全身の血管・腎機能を客観的に調べます。

  • 詳細な血液検査・尿検査

    • 血清尿酸値の正確な測定。

    • 尿検査(尿中尿酸排泄量、尿中クレアチニン比)による病型分類(排泄低下型か産生過剰型かの鑑別)

    • 尿pH測定: 尿酸結石ができやすい「酸性尿」になっていないかを評価。

    • 腎機能を評価するクレアチニン・eGFR

    • その他、糖尿病(HbA1c脂質異常症(中性脂肪・コレステロール)、肝機能などの同時スクリーニング。

  • 腎臓・尿路超音波(エコー)検査

    痛みを伴わずに腎臓と尿路をリアルタイム観察。

    • 腎結石や尿管結石、水腎症(尿の鬱滞)の有無を確認。

  • エビデンスに基づく最新治療と生活指導

    • 尿酸生成抑制薬(フェブキソスタット、トピロキソスタット等): 腎臓への負担が少なく、強力に尿酸の産生を抑える最新薬。

    • 選択的尿酸排泄促進薬(ドチヌラド等): 腎臓の尿酸トランスポーターにピンポイントで作用する安全性の高い最新薬。

    • 尿アルカリ化薬(クエン酸製剤等): 酸性尿を中和し、尿路結石の形成を防止。

    • 腎臓専門医による「お酒・食事・水分摂取」の継続可能な個別栄養指導。

5. よくある質問(FAQ)

  • Q1. ビールを「プリン体ゼロ」に変えれば、お酒をたくさん飲んでも大丈夫ですか?

    • A. 残念ながらお酒自体の量が多いと尿酸値は上がってしまいます。 プリン体そのものだけでなく、「アルコール」が肝臓で分解される過程で体内の尿酸産生を急激に増やし、さらに腎臓からの尿酸排泄を邪魔してしまう二重の作用があるからです。ビールだけでなく、焼酎やウイスキー、ワインなど種類を問わず、純アルコール量として適量(日本酒なら1合、ビールなら500ml程度)にとどめ、週に2日以上の休肝日を設けることが大切です。

  • Q2. 尿酸値がいくつになったら、お薬を飲み始めるべきですか?

    • A. 日本のガイドラインでは、「痛風発作を起こしたことがある方は8.0mg/dL以上」「痛風の経験がなくても、腎臓病(CKD)や高血圧、糖尿病などの合併症がある方は8.0mg/dL以上」、「合併症がない方でも9.0mg/dL以上」でお薬による治療開始が推奨されています。放置期間が長いほど痛風発作や腎機能低下のリスクが高まるため、早めの受診が重要です。

  • Q3. 尿酸を下げる薬を飲み始めたら、一生やめられませんか?

    • A. 必ずしも一生飲み続けなければならないわけではありません。お薬で尿酸値を安全な範囲(6.0mg/dL以下)までしっかり下げて体内に溜まった尿酸結晶を溶かしつつ、減量や節酒、食事改善によって体質が改善できれば、医師の指導のもとで徐々に減量したり休薬できるケースもあります。自己判断で急に中止すると痛風発作が誘発されるため、定期的に通院しながら管理しましょう。

6. まとめ:危険な症状と治療について

  • 健診の尿酸値高値は痛風腎や尿路結石、動脈硬化の警告サインであり、痛みがなくても早期の精密検査と食事管理が大切です。

  • 当院では尿酸病型診断、採血、尿pH測定、専門食事指導、尿酸降下薬処方を一貫して行います。

  • 「足の親指の付け根が突然赤く腫れ上がり、風が吹くだけで飛び上がるような激痛がある(急性痛風発作)」「背中から脇腹、下腹部にかけて脂汗が出るほどの激痛と血尿がある(急性尿管結石発作)」「尿量が急激に減り、足や顔がパンパンにむくんでいる(急性腎不全・高度腎障害)」といった症状がある場合は、我慢せず直ちに受診してください。

「健診で尿酸値が高くて再検査と言われた」「どんな食事をとればいいか詳しく教えてほしい」という際は、放置せず西北診療所までお気軽にご相談ください。

7. 監修者情報

監修 西北診療所 院長 羽田野 実(腎臓専門医・総合内科専門医)

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