【はじめに】

「最近、じっとしていても動悸がして、汗をかきやすく、食べているのに体重が減ってきた」

「とにかくだるくて、顔や足がむくむ。寒がりになり、気分も落ち込みがち」

このようなお悩みはありませんか?これらは、のどぼとけの下にある甲状腺のホルモンが多すぎる、または少なすぎるときに出やすい症状です。バセドウ病(甲状腺機能亢進症)や橋本病(慢性甲状腺炎)による甲状腺機能低下症の可能性があります。

甲状腺の病気は「疲れ」「更年期」「年のせい」と思われて見過ごされやすい一方、放置すると不整脈(心房細動)や心不全、骨粗しょう症、脂質異常症などにつながることがあります。血液検査で診断がつくことが多い病気です。この記事では、総合診療医の立場で、症状のサイン・受診の目安・治療法を分かりやすく解説します。

甲状腺エコー検査の様子(甲状腺の病気の診断)【目次】

  1. 新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ
  2. 甲状腺とは?ホルモンが「多すぎる」「少なすぎる」と何が起こるか
  3. 放置するとどうなる?(心臓・骨・コレステロールへの影響)
  4. 受診の目安とセルフチェック
  5. 当院(西北診療所)での診断と治療法(血液検査・甲状腺エコー・専門医療機関との連携)
  6. よくある質問(FAQ)
  7. まとめ:危険な症状と高度医療機関への連携
  8. 受診方法・予約方法について
  9. 監修者情報

1.新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ

西北診療所は、新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様の「かかりつけ医」として、幅広い内科の診療を行っています。

「どこが悪いのかわからないけれど調子が悪い」という症状の中に、甲状腺の病気が隠れていることは少なくありません。当院では、問診と血液検査、首のエコー(超音波検査)を組み合わせて甲状腺の状態を確認し、心臓・血圧・コレステロールなど全身への影響もあわせて診ます。

2.甲状腺とは?ホルモンが「多すぎる」「少なすぎる」と何が起こるか

甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある蝶のような形の臓器で、体の代謝(エネルギーの使い方)を調整する甲状腺ホルモンをつくっています。いわば「体のアクセル」のような役割です。

ホルモンが多すぎる(甲状腺機能亢進症)

アクセルを踏み続けた状態です。代表的な病気はバセドウ病で、20〜40代の女性に多くみられます。

  • 動悸、脈が速い、息切れ
  • 暑がり、汗をかきやすい
  • 食べているのに体重が減る
  • 手のふるえ、イライラ、眠れない
  • 目が出てくる、まぶたが腫れる(バセドウ病の一部)

ホルモンが少なすぎる(甲状腺機能低下症)

アクセルが弱まった状態です。代表的な病気は橋本病(慢性甲状腺炎)で、中高年の女性に多くみられます。

  • だるさ、眠気、やる気が出ない
  • 寒がり、皮膚の乾燥
  • 顔や足のむくみ、体重の増加
  • 便秘、声がかすれる
  • 物忘れ、気分の落ち込み

首のしこり(甲状腺の結節)

健診や触診で「首にしこりがある」と言われることもあります。多くは良性ですが、エコーで大きさや形を確認し、必要に応じて専門医療機関で詳しい検査を行います。

3.放置するとどうなる?(心臓・骨・コレステロールへの影響)

甲状腺ホルモンは全身に作用するため、治療せずに放置すると次のような影響が出ることがあります。

  • 機能亢進症:不整脈(心房細動)、心不全、骨がもろくなる(骨粗しょう症)
  • 機能低下症:脂質異常症(悪玉コレステロールの上昇)、むくみ、心臓のまわりに水がたまる、物忘れ

「コレステロールが急に高くなった」「物忘れが増えた」という方の中に、甲状腺機能低下症が見つかることもあります。

4.受診の目安とセルフチェック

次のような症状が2週間以上続く場合は、一度ご相談ください。

  • 安静にしていても動悸がする、脈が速い
  • 食事量は変わらないのに体重が減る、または増える
  • 以前より暑がり(汗かき)、または寒がりになった
  • だるさや眠気が続き、むくみが出てきた
  • 首の前が腫れている、しこりに触れる
  • 健診でコレステロールや肝機能の値が急に変わった

すぐに受診(当日中)が必要なサイン

  • 抗甲状腺薬を飲んでいて、38℃以上の発熱やのどの強い痛みが出た(白血球が減る副作用の可能性があります。お薬を一度中止してご連絡ください)
  • 激しい動悸や息苦しさ、意識がもうろうとする

☠ やってはいけないNGな自己判断 ☠

  • 「海藻(昆布)は甲状腺に良い」と、昆布やサプリメントを大量にとる(ヨウ素のとりすぎは、かえって甲状腺の働きを乱すことがあります)
  • 症状が良くなったからと、甲状腺のお薬を自己判断で中止する

5.当院(西北診療所)での診断と治療法(血液検査・甲状腺エコー・専門医療機関との連携)

診断

  • 血液検査:甲状腺ホルモン(FT4・FT3)と、ホルモンの量を調整する脳からの指令(TSH)を測定します。必要に応じて、バセドウ病や橋本病の原因となる抗体も調べます。
  • 甲状腺エコー(表在エコー):甲状腺の大きさ、内部の様子、血流、しこりの有無を、痛みなくその場で確認します。
  • 心電図:動悸がある方は、脈の乱れ(心房細動など)がないかを確認します。

治療

  • バセドウ病:ホルモンを抑える内服薬(抗甲状腺薬)で治療します。飲み始めの数か月は、副作用(白血球の減少・肝機能障害・発疹)を確認するため、定期的に血液検査を行います。動悸が強い方には、脈を落ち着かせるお薬を併用します。
  • 甲状腺機能低下症:不足しているホルモンを補う内服薬で治療します。少量から始め、血液検査を見ながら量を調整します。
  • 全身の管理:甲状腺の病気に伴うコレステロール・血圧・心臓・骨への影響も、総合内科専門医としてあわせて管理します。

専門医療機関へのご紹介

しこりの精密検査(細胞の検査)が必要な場合、放射性ヨウ素治療や手術を検討する場合、妊娠中・妊娠を希望される場合などは、甲状腺の専門医療機関へご紹介し、連携して診療を続けます。

6.よくある質問(FAQ)

Q1. 甲状腺の病気は遺伝しますか?
A. ご家族に甲状腺の病気がある方は、なりやすい傾向があります。ただし、必ず発症するわけではありません。気になる症状があれば、血液検査で確認しましょう。

Q2. お薬は一生飲み続けるのですか?
A. バセドウ病は、数年の治療で薬をやめられる方もいます。橋本病による機能低下症は、ホルモンを補うお薬を長く続けることが多いですが、適量であれば副作用はほとんどありません。

Q3. 血液検査の結果はいつわかりますか?
A. 甲状腺ホルモンの検査は外部の検査機関で測定するため、結果は後日のご説明になります。動悸などの症状が強い場合は、当日に心電図などで状態を確認します。

7.まとめ:危険な症状と高度医療機関への連携

動悸、体重の変化、だるさ、むくみ、寒がり・暑がりなどの症状は、甲状腺の病気のサインかもしれません。血液検査とエコーで診断できることが多いため、「年のせい」と決めつけずにご相談ください。激しい動悸や意識がもうろうとする場合、治療中の発熱・のどの痛みがある場合は、すぐにご連絡ください。必要に応じて、専門医療機関・急性期病院と連携して対応します。

8.受診方法・予約方法について

当院では、患者様がご都合に合わせてスムーズに受診していただけるよう、以下の体制をとっております。

  • ① 予約なし
    • 直接ご来院いただけます。
    • 受付順に順番の記載された「ナンバープレート」をお渡しし、番号順にご案内いたします。お薬手帳や、健診結果をお持ちの方はご持参ください。
  • ② WEB予約
    • 現在準備中であり、今年度内での運用開始を予定しております。開始となりましたら、院内掲示およびホームページにてお知らせいたします。

受診のご案内(西北診療所)

ご予約なしでも受診いただけます(受付順)。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

☎ 03-3203-5660(タップで発信)

診療時間 月 火 水 木 金 土
9:00〜12:30 ○ ○ ○ ○ ○ △
14:30〜18:00 ○ ○ - ○ ○ -

△土曜は9:00〜12:00/受付は診療終了の15分前まで
休診日:第5土曜日・日曜日・祝日

※発熱のある方は、来院前にお電話ください(専用の隔離室へご案内します)。

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-12-4(JR高田馬場駅・東京メトロ副都心線 西早稲田駅)
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9.監修者情報

監修:西北診療所 院長 羽田野 実

(日本内科学会認定 総合内科専門医 / 日本腎臓学会認定 腎臓専門医)

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