【はじめに】
「数日前から右の脇腹がピリピリ痛む。見たところ何もできていないけれど、様子を見てもいいかな?」
「背中の片側だけに、赤いブツブツと小さな水ぶくれが帯のように出てきた」
このようなお悩みはありませんか?体の左右どちらか片側だけに、痛みに続いて赤い発疹や水ぶくれが帯状に出る場合、帯状疱疹(たいじょうほうしん)の可能性があります。
帯状疱疹は、発疹が出てから早めに(目安として3日以内に)抗ウイルス薬を始めるほど、皮膚の治りが早く、後に残る痛み(帯状疱疹後神経痛)を減らせると考えられています。初めは痛みだけで発疹がないことも多く、「筋肉痛」「肋間神経痛」と思われて受診が遅れがちです。この記事では、総合診療医の立場で、帯状疱疹のサイン・受診の目安・治療と予防を分かりやすく解説します。
【目次】
1.新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様へ
西北診療所は、新宿区・高田馬場・西早稲田・早稲田の地域の皆様の「かかりつけ医」として、内科に加えて日常的な皮膚のお悩みにも対応しています。
「皮膚科と内科のどちらに行けばいいの?」と迷う帯状疱疹も、当院でまとめて診療できます。抗ウイルス薬は、腎臓の働きによって量の調整が必要なお薬です。当院では、腎臓専門医の立場から、持病やほかのお薬との飲み合わせも確認したうえで治療を行います。帯状疱疹を予防するワクチン接種も行っています。
2.帯状疱疹とは(水ぼうそうのウイルスが再び目覚める病気)
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそう(水痘)のウイルスが原因です。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは神経の根元に何十年も潜んでいます。加齢・疲れ・ストレス・病気などで免疫の力が落ちると、ウイルスが再び活動を始め、神経に沿って皮膚に症状が現れます。
典型的な経過
- はじめの数日:体の片側に、ピリピリ・チクチク・ズキズキする痛みや違和感(発疹はまだないことも多い)
- その後:同じ場所に赤い発疹が出て、小さな水ぶくれが帯のように集まる
- 1週間前後:水ぶくれが破れてかさぶたになる
- 3週間前後:かさぶたがはがれて治っていく
胸・背中・お腹に多く、顔・頭・首・腕・足にも出ます。50歳以上で発症する方が多く、80歳までに約3人に1人がかかるといわれています。
まわりの人にうつる?
帯状疱疹として人にうつることはありませんが、水ぼうそうにかかったことがない人(乳幼児・妊婦さんなど)には、水ぶくれの中のウイルスで水ぼうそうとしてうつることがあります。かさぶたになるまでは、患部をガーゼなどで覆い、乳幼児や妊婦さんとの接触は控えましょう。
3.放置するとどうなる?(帯状疱疹後神経痛と顔の帯状疱疹)
帯状疱疹後神経痛(PHN)
皮膚が治った後も、焼けるような痛みや、服が触れるだけで痛む状態が3か月以上続くことがあります。高齢の方、発疹や痛みが強かった方、治療の開始が遅れた方に起こりやすく、生活の質を大きく下げます。
顔や頭に出た場合は特に注意
- 目のまわり・鼻の先:角膜炎・ぶどう膜炎など、目の合併症を起こすことがあります
- 耳のまわり:顔面神経まひ・めまい・難聴を伴うことがあります(ラムゼイ・ハント症候群)
このほか、全身に水ぶくれが広がる場合(汎発性帯状疱疹)や、免疫の力が落ちている方では、入院での点滴治療が必要になることがあります。
4.受診の目安とセルフチェック
次のような症状があれば、なるべく早くご相談ください。
- 体の片側だけに、ピリピリ・ズキズキする痛みが続く
- 痛みのある場所に、赤い発疹や小さな水ぶくれが出てきた
- 発疹が帯のように並んでいる
すぐに受診(当日中)が必要なサイン
- 目のまわり・おでこ・鼻の先に発疹がある、目が赤い・痛い・見えにくい
- 耳のまわりの発疹に加え、顔がゆがむ・めまい・聞こえにくさがある
- 水ぶくれが全身に広がってきた
- 強い頭痛・高熱・意識がぼんやりする(髄膜炎などの可能性があります)
☠ やってはいけないNGな自己判断 ☠
- 「ただの筋肉痛」と思って、発疹が出ても様子を見続ける(抗ウイルス薬は早いほど効果的です)
- 水ぶくれを自分でつぶす、市販の塗り薬だけで済ませる
- 患部を温めすぎる・掻きこわす(細菌が感染して治りが遅れます)
5.当院(西北診療所)での診断と治療法(抗ウイルス薬・痛みの治療・ワクチン)
診断
- 問診と診察:痛みが出た時期、発疹の形と並び方を確認します。多くは見た目と経過で診断できます。
- 初期で発疹がはっきりしない場合:痛みの出方や持病などから、治療を始めるかどうかを判断し、数日後に再度確認します。
治療
- 抗ウイルス薬(飲み薬):ウイルスの増殖を抑え、皮膚の回復を早め、神経痛を残しにくくします。通常7日間服用します。
- 腎臓の働きに合わせた量の調整:一部の抗ウイルス薬は、腎臓の働きが落ちている方や高齢の方では、量を減らさないと、意識障害などの副作用が出ることがあります。当院では腎臓専門医の立場から、腎臓の状態を確認してお薬と量を選びます。
- 痛みの治療:痛みの程度に合わせて鎮痛薬を使います。神経痛が残る場合は、神経の痛みに効くお薬に切り替えて治療を続けます。
- 皮膚の手当て:水ぶくれやただれには塗り薬を使い、細菌感染を防ぎます。
専門医療機関へのご紹介
目の症状がある場合は眼科へ、顔面神経まひ・難聴がある場合は耳鼻咽喉科へ、重症で入院が必要な場合は連携する病院へご紹介します。
ワクチンによる予防
当院では、帯状疱疹の予防接種を行っています。2回接種の不活化ワクチン(シングリックス)と、1回接種の生ワクチン(ビケン)があり、効果の続く期間や、持病・免疫の状態によって選びます。一定の年齢の方は、自治体の定期接種(公費の助成)の対象になります。どちらが合うか、お気軽にご相談ください。
6.よくある質問(FAQ)
Q1. 帯状疱疹は何度もかかりますか?
A. 多くの方は一生に一度ですが、再発することもあります。一度かかった方も、ワクチン接種の対象になります。
Q2. お風呂に入ってもよいですか?
A. 発熱などがなければ、シャワーや入浴は構いません。患部はこすらずに泡で優しく洗い、清潔を保ちましょう。温めると痛みが和らぐこともあります。タオルの共用は避けてください。
Q3. 仕事や学校は休む必要がありますか?
A. 法律上の出席停止の決まりはありません。ただし、痛みが強い間は無理をせず休養をとりましょう。患部を覆える場合は、出勤も可能です。乳幼児や妊婦さんと接するお仕事の方は、かさぶたになるまで配慮が必要です。
7.まとめ:危険な症状と高度医療機関への連携
体の片側だけの痛みと、帯のように並ぶ赤い発疹・水ぶくれは、帯状疱疹のサインです。抗ウイルス薬は早く始めるほど効果的なので、発疹に気づいたらできるだけ早くご相談ください。目や耳のまわりの発疹、顔のまひ、全身に広がる水ぶくれがある場合は、すぐに受診してください。当院では、腎臓の働きに配慮したお薬選びから、痛みの治療、ワクチンによる予防まで対応し、必要に応じて眼科・耳鼻咽喉科・連携病院と協力して診療します。
8.受診方法・予約方法について
当院では、患者様がご都合に合わせてスムーズに受診していただけるよう、以下の体制をとっております。
- ① 予約なし
- 直接ご来院いただけます。
- 受付順に順番の記載された「ナンバープレート」をお渡しし、番号順にご案内いたします。お薬手帳をお持ちの方はご持参ください。
- ② WEB予約
- 現在準備中であり、今年度内での運用開始を予定しております。開始となりましたら、院内掲示およびホームページにてお知らせいたします。
受診のご案内(西北診療所)
ご予約なしでも受診いただけます(受付順)。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00〜12:30 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| 14:30〜18:00 | ○ | ○ | - | ○ | ○ | - |
△土曜は9:00〜12:00/受付は診療終了の15分前まで
休診日:第5土曜日・日曜日・祝日
※発熱のある方は、来院前にお電話ください(専用の隔離室へご案内します)。
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-12-4(JR高田馬場駅・東京メトロ副都心線 西早稲田駅)
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9.監修者情報
監修:西北診療所 院長 羽田野 実
(日本内科学会認定 総合内科専門医 / 日本腎臓学会認定 腎臓専門医)