【お答え】
「自覚症状がないから」と放置せず、早めに医療機関を受診して精密検査を受けてください。
AST・ALT・γ-GTPの上昇は、お酒だけでなく、近年急増している「脂肪肝(MASLD/MASH)」をはじめ、「アルコール性肝障害」、「ウイルス性肝炎」、「薬物性肝障害」などの重要な警告サインです。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、痛みのないまま肝硬変や肝がんへと進行する危険があります。 当院では日本内科学会認定 総合内科専門医・日本腎臓学会認定 腎臓専門医である院長が、痛みのない腹部エコー検査や詳細な血液検査(肝線維化FIB-4 index等)を迅速に行い、原因を特定して肝臓を守る最適な治療をご提案いたします。
【目次】
1. 新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ
「会社の健康診断でASTやALT、γ-GTPの数値が引っかかり『要精密検査』の通知が届いた」 「お酒はあまり飲まないのに、なぜ肝臓の数値が高いのか理由が分からない」 「体がだるいわけでもなく痛くもないので、病院に行くべきか迷っている」
新宿区・高田馬場・早稲田エリアにお住まいの皆様や近隣でお勤めの皆様から、このような健康診断での肝機能数値の異常についてのご相談を非常に多くいただきます。
肝臓は強い再生能力と予備能を持つため、病気がかなり進行するまで自覚症状がほとんど出ない「沈黙の臓器」です。「体調が悪くないから来年まで様子を見よう」と放置してしまうと、知らぬ間に肝臓の線維化(硬くなること)が進み、肝硬変や肝がんへと進行してしまう恐れがあります。健診で異常を指摘された初期の段階で原因を突き止め、生活習慣の改善やお薬による治療を開始することが大切です。西北診療所では地域のかかりつけ医として、安心の総合内科精密診療を提供しております。
2. 「症状がないから放置」が肝硬変を招く理由(沈黙の臓器と脂肪肝の罠)
「痛まないから大丈夫」「お酒を控えれば自然に下がるだろう」という油断が、不可逆的な肝硬変を招く最大の落とし穴です。
当院での専門的なアプローチ
お酒を飲まない人にも急増する「MASLD/MASH(脂肪肝炎)」の早期発見 近年、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を背景とした非アルコール性の脂肪肝(MASLD)が急増しています。その一部は、肝臓に慢性的な炎症が起きて線維化が進む「MASH(代謝機能障害関連脂肪性肝炎)」へと悪化し、飲酒をしなくても肝硬変や肝がんへ至るリスクがあるため、早期の鑑別が必須です。
肝線維化スコア(FIB-4 index)による「肝臓の硬さ」の客観評価 採血データ(年齢、AST、ALT、血小板数)から計算する「FIB-4 index」を活用し、肝臓がどれくらい硬くなっているか(将来の肝硬変リスク)を科学的に判定します。
エコー検査による「脂肪沈着・胆石・腫瘍」の即日可視化 肝臓の表面の凹凸や脂肪の溜まり具合、胆のう結石の有無などを超音波エコーで直接確認し、見落としのない精密診断を行います。
3. 肝機能の数値(AST・ALT・γ-GTP)の読み解きと主な原因疾患(MASLD・アルコール・肝炎・薬物)
健診で測定される肝機能の数値は、それぞれ異なるトラブルを反映しています。
① AST(GOT)とALT(GPT):肝細胞の壊れ具合を示す
肝細胞の中に含まれる酵素で、肝臓がダメージを受けて細胞が壊れると血液中に漏れ出します。
ALT優位(ALT>AST): 脂肪肝(MASLD/MASH)や慢性ウイルス性肝炎の初期に多く見られます。
AST優位(AST>ALT): アルコール性肝障害や、病気が進行して肝硬変に近づいている時、心筋や筋肉の障害で高くなります。
② γ-GTP(ガンマGTP):アルコールや胆道トラブルを示す
胆管の細胞に多く存在する酵素。お酒の飲みすぎで急上昇するほか、脂肪肝、胆汁の流れが悪くなる病気(胆石・胆管炎)、薬剤の副作用でも高値になります。
③ 主な原因疾患
脂肪性肝疾患(MASLD/MASH): 食べ過ぎや運動不足、肥満、糖尿病に伴う脂肪の蓄積。
アルコール性肝障害: 長期の過剰飲酒による肝細胞の破壊。
ウイルス性肝炎(B型肝炎・C型肝炎): 肝炎ウイルス感染による慢性の炎症。
薬物性肝障害: 服用している処方薬、市販薬、漢方薬、健康食品・サプリメントによるアレルギー・中毒。
自己免疫性肝疾患: 免疫が肝臓や胆管を攻撃する病気(自己免疫性肝炎AIH、原発性胆汁性胆管炎PBC)。
4. 当院(西北診療所)での精密検査と治療管理(腹部エコー・FIB-4 index・血液検査)
当院では、お体に負担をかけずに肝臓の状態と全身の代謝リスクを詳しく調べます。
腹部超音波(エコー)検査 痛みを伴わずに肝臓・胆のう・膵臓・脾臓をリアルタイム観察。
「脂肪肝の程度(肝臓が白く光るブライトレバー、深部減衰、肝腎コントラスト)」
「肝臓の表面の凹凸や萎縮(慢性肝炎や肝硬変の兆候)」
「胆石や胆管の拡張、肝臓がん・血管腫などの腫瘤の有無」
「脾臓の腫大や腹水の有無」を直接可視化。
詳細な血液検査
肝機能の詳細(AST、ALT、γ-GTP、ALP、LDH、総ビリルビン、コリンエステラーゼ、血清アルブミン)。
肝線維化リスクを計算するための血小板数(FIB-4 indexの算出)。
肝炎ウイルス検査(HBs抗原、HCV抗体)。
生活習慣病・代謝評価(血糖値、HbA1c、中性脂肪、LDLコレステロール、尿酸値)。
エビデンスに基づく生活習慣改善と薬物療法
栄養・運動指導: 脂肪肝改善のための適正カロリー摂取、糖質・脂質の制限、有酸素運動の指導(現在の体重から5〜7%の減量を目指します)。
節酒指導: アルコール性の場合、週2日以上の休肝日設定や適正飲酒量の管理。
必要に応じた肝庇護薬、その他脂質異常症・糖尿病など合併見られる場合は、そちらに対する加療も行います。
5. よくある質問(FAQ)
Q1. お酒をほとんど飲まないのに、なぜγ-GTPやALTが高くなるのですか?
A. 「食べ過ぎや運動不足による脂肪肝(MASLD)」が強く疑われます。ご飯やパン、麺類などの炭水化物や、甘いお菓子・ジュース、脂っこい食事の摂りすぎが続くと、消費しきれなかったエネルギーが中性脂肪となって肝細胞に蓄積し、お酒を飲まない方でもALTやγ-GTPが上昇します。また、毎日飲んでいるサプリメントや市販薬が原因(薬物性)の場合もあります。
Q2. 健診で肝機能の再検査と言われたら、何科を受診すればいいですか?
A. まずは当院のような「総合内科・消化器内科」をご受診ください。肝臓の数値の異常は、ウイルスやアルコールだけでなく、糖尿病や肥満、脂質異常症など全身の内科的な問題と深く結びついているため、総合的な内科視点での精密検査が必要です。
Q3. 脂肪肝と言われましたが、痩せれば数値は元に戻りますか?
A. はい、多くの場合元に戻ります。現在の体重から「約5〜7%の減量」(体重70kgの方なら約3.5〜5kgの減量)を達成するだけで、肝臓に溜まった中性脂肪が減少し、肝臓の炎症や検査数値が劇的に改善することが医学的に証明されています。
6. まとめ:危険な症状と当院の対応(高度医療機関連携)
肝機能の異常は脂肪肝(MASLD/MASH)や肝炎のサインであり、無症状のうちに腹部エコーと血液検査で進行度を確かめることが大切です。
当院では腹部エコー、FIB-4 index評価、包括的血液検査、生活習慣・栄養指導を一貫して行います。
「白目や皮膚が黄色くなってきた(黄疸)」「尿の色が濃い茶褐色になった」「お腹が張って苦しく、足が急激にむくむ(腹水・低アルブミン血症)」「昼夜逆転や受け答えがおかしくボーッとしている(肝性脳症)」「真っ黒な便が出た・血を吐いた(食道静脈瘤破裂)」といった症状がある場合は、一刻を争う救急事態です。
重症急性肝不全、非代償性肝硬変、肝臓がんに対する専門的治療が必要と判断した場合は、国立国際医療研究センター病院、東京山手メディカルセンター、東京女子医科大学病院、慶應義塾大学病院などの提携高度専門医療機関・消化器内科・肝臓内科へ直ちに連携・紹介手配を行います。
「健診で肝機能の再検査通知が届いた」「脂肪肝と言われたがどうすればいいか分からない」という際は、放置せず西北診療所までお気軽にご相談ください。
7. 監修者情報
監修 西北診療所 院長 羽田野 実(腎臓専門医・総合内科専門医)