起きようとすると目がぐるぐるまわる、まっすぐ歩けない……これは病院に行くべき?家で様子を見ていいの?

【お答え】

「まっすぐ歩けない」症状がある場合は、家で様子を見ず、直ちに医療機関(または症状によって救急)を受診してください。

起き上がった瞬間に「目がぐるぐるまわる」だけであれば、耳や神経のトラブル(末梢性めまい:※耳の奥の異常によるめまい)であることが多いですが、「千鳥足になる」「壁や家具にぶつかる」「まっすぐ歩けない」という強いふらつき・運動失調(※身体の動きをスムーズに調整できない状態)を伴う場合、脳(小脳や脳幹へ続く血管)に異常が起きている危険性(中枢性めまい:※脳の障害によるめまい)が高くなります。 自己判断での経過観察は大変危険です。

【目次】

  1. 新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ

  2. 患者様からよくいただく「めまい」のご相談・訴え

  3. めまいの3タイプ(Mayo Clinic分類)と対象疾患

  4. 当院(西北診療所)での精密検査と治療(フレンツェル眼鏡・エコー・めまい体操)

  5. まとめ:重度めまい・中枢性めまいの危険な症状と当院の対応

  6. 監修者情報

1. 新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ

「朝起き上がろうとした瞬間、天井がぐるぐる回り出した」

「足をふみ出そうとしても、ふらついてまっすぐ歩けない」

このような突然のめまいに襲われると、強い不安を感じられることと思います。

新宿区・高田馬場・早稲田の地域の皆様へ、当院では地域のかかりつけ医として、総合内科専門医の視点から「急を要する危険なめまい(脳由来)」なのか「適切な処置で改善するめまい(耳由来)」なのかを的確に鑑別・診断いたします。迷われた際は決して無理をせず、当院までご相談ください。

2. 患者様からよくいただく「めまい」のご相談・訴え

当院の外来では、患者様から以下のような疑問や不安の声を多くいただきます。

  • 「寝返りを打ったり、朝起きようと頭を動かした瞬間だけ目がぐるぐる回るんです」

  • 「急に船に乗っているみたいにふわふわして、聞こえにくさや耳鳴りも一緒に起こります」

  • 「じっとしていても激しいめまいと吐き気がずっと続いていて、立ち上がることすらできません」

  • 「めまいと一緒に、手足が痺れたり言葉がうまく出ない感じがするのですが大丈夫でしょうか?」

めまいは「どのように起こるか(タイミング)」と「頭の位置変化に関係するか(トリガー)」によって、原因となる病気がまったく異なります。

3. めまいの3タイプ(Mayo Clinic分類)と対象疾患

世界的に著名な医療機関であるMayo Clinic(メイヨークリニック)の分類法に基づき、患者様の症状がどのタイプに該当するか、原因となる対象疾患とともに分かりやすく解説します。

① 反復性頭位めまい(頭の位置を変えた時だけ起こる)

頭を動かした時(寝返り、起き上がる、上を見上げる、下を向くなど)に限定して、1分前後の短時間だけ発生するめまいです。

  • 主な対象疾患

    • BPPV(良性発作性頭位めまい症):耳の奥(内耳)にある「耳石(※平衡感覚を感知する小さな砂状の組織)」が剥がれ落ち、半規管に入り込むことで起こる、めまいで最も頻度が高い疾患です。

② 反復性めまい(頭の動きに関係なく繰り返し起こる)

頭を動かしたかどうかに関わらず、突然発作的にめまいが始まり、数分〜数時間持続することを繰り返すタイプです。

  • 主な対象疾患

    • メニエール病:耳の奥に水分が溜まる病気で、めまいと同時に耳鳴りや難聴を伴います。

    • 前庭性片頭痛:頭痛持ちの方に多く、片頭痛に伴って強いめまいが繰り返し起こります。

    • TIA(一過性脳脱血発作):脳の血管が一時的に詰まりかける「脳梗塞の前兆」であり、非常に危険なサインです。

③ 急性重度めまい(突然始まり、じっとしていても数日間続く)

突然激しいめまいが始まり、静かに横になっていても強い吐き気やふらつきが数日間にわたって持続する最も警戒すべきタイプです。

  • 主な対象疾患

    • 前庭神経炎(ぜんていしんけいえん):平衡感覚を脳に伝える神経に激しい炎症が起きる病気です(耳由来・末梢性)。

    • 小脳梗塞・脳出血・椎骨動脈解離:体のバランスを司る小脳や、脳へ血を送る血管(椎骨動脈)が破損・閉塞する命に関わる病気(脳由来・中枢性)です。

4. 当院(西北診療所)での精密検査と治療(フレンツェル眼鏡・エコー・めまい体操)

当院では、患者様のお体に負担をかけず、迅速にめまいの原因を特定する体制を整えています。

① フレンツェル眼鏡を用いた「眼振(めのふるえ)」と神経所見のチェック【最も重要】

めまい診断において最も重要なのは、意志とは無関係に目が細かく揺れ動く「眼振(がんしん)」の観察です。

当院では検査の際、フレンツェル眼鏡(※特殊な拡大レンズと照明を備え、患者様の視点をぼやけさせて眼振のパターンを正確に観察する器具)を用いて丁寧に目の動きを確認します。総合内科専門医である院長が、眼振の向きや神経所見を見極め、「耳由来(末梢性)」か「脳由来(中枢性)」かを的確に判断します。

② 超音波(頸動脈エコー)検査

当院が得意とする超音波(エコー)検査を用い、首の太い血管(頸動脈・椎骨動脈)をリアルタイムで観察します。頸動脈狭窄(※血管が狭くなる状態)や、急性重度めまいの原因となる椎骨動脈解離(※脳へ血を送る血管の壁が裂ける病気)の有無を、痛みがなく安全に確認します。

③ 原因に応じた適切な治療の実施

  • 点滴治療:強い吐き気や水分補給が困難な場合には、症状を和らげる点滴を行います。

  • めまい体操(頭位治療):BPPV(良性発作性頭位めまい症)の場合は、適切な頭位治療や「めまい体操」を行い、耳石を本来の位置へ戻すことで症状の改善を目指します。

  • 高度医療機関への即時連携:診察やエコー検査で脳疾患(中枢性)が強く疑われる場合は、直ちに提携する高度総合病院へ緊急搬送・連携手配を行います。

5. まとめ:重度めまい・中枢性めまいの危険な症状と当院の対応

自分自身のめまいのタイプ(①反復性頭位めまい【BPPVなど】、②反復性めまい【メニエール病等】、③急性重度めまい【前庭神経炎・脳梗塞等】)を知り、違和感があれば早めにご相談いただくことが大切です。

特に、以下の症状を伴う「重度めまい・中枢性めまい」は緊急受診が必要です。

めまいと一緒に次のような症状が見られる場合、小脳梗塞や脳出血、椎骨動脈解離といった重大な脳の病気が強く疑われます。

  • まっすぐ歩けず、片側に倒れ込んでしまう・立っていられない

  • 手足に力が入らない、または痺れ(しびれ)がある(※運動麻痺・感覚障害)

  • ろれつが回らない、言葉が上手く出ない(※言語障害)

  • 物が二重に見える、視界の一部が欠ける(※複視・視野障害)

  • 今までに経験したことがない激しい頭痛や、止まらない激しい嘔吐がある

「まっすぐ歩けない」状態や手足の痺れ・言葉障害を伴う症状は脳の異常(中枢性めまい)の可能性が高いため、自己判断での経過観察は禁物です。

当院(西北診療所)では、診察やフレンツェル眼鏡・頸動脈エコー検査により危険な症状を見逃さず、重度めまいや中枢性めまいが示唆された場合は即座に判断のうえ、緊急で高度医療機関(高機能病院や脳神経外科等)へご紹介・搬送手配を行います。

「ふらついてまともに歩けない」「頭を動かすたびに目がぐるぐる回る」とお困りの方は、どうぞ安心して当院までお気軽にご受診ください。

監修 西北診療所 院長 羽田野 実(腎臓専門医・総合内科専門医)

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